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ベルト職人列伝 第3回 ジョー・マーシャル(Joe Marshall)

WCW,ECW,WWEなどアメリカのメジャー団体のベルトを造ったチャンピオンベルト界のビッグネームですが、コレクターからは詐欺師と目される人です。

彼に関する記事があまり無いので多くは分かりませんが、

1.芸術大学卒

2.最初は既存のチャンピオンベルトの廉価海賊品を売っていた

ようです。

これはマーシャル氏の広告チラシです。基本価格は275ドルとあるので、チャンピオンベルトとしてはかなり安価ですね。


キーワード:「著作権」

WWEのアティチュード期のベルトは全て彼が担当していました(ビッグ・イーグルのデザインだけはタトゥー職人によるものとの噂)。なぜこれほどまでに一手に引き受けられたかを理解するためのキーワードが「著作権」です。

マーシャル氏が担当する以前のベルトは全てレジー・パークス氏が担当していました。デザイン自体もパークス氏が描いたものなので、当然著作権はパークス氏にあります。WWEがチャンピオンベルトをグッズとして販売する際の利益を増やすためにベルトの著作権を買い取ろうとパークス氏に持ちかけると、パークス氏はこれを拒否。というのも、コレクター人気が高いウィングド・イーグルやインターコンチネンタルはまさに金脈。たとえWWFロゴを使えなくなっても売れるのです。マーシャル氏は著作権の条件をのんで、WWEの全ベルトを担当する事となりました。
店長のお気に入り

ECWのエクストリーム時代のベルトは全てJ-Marの作品です。世界ヘビー、TV、タッグ。ハードコアを象徴する針金バット、パイプ椅子、流血、そして入場口の赤レンガと金網を盛り込み、ECWに実にマッチした傑作です。

なぜ「詐欺師」なのか?

さて、メジャー団体との契約で著名となった彼のもとにはコレクターからの注文が数多く舞い込みます。現在のパークス氏やミリカン氏のように彼も製作期間を延ばして対応しましたが、マーシャル氏の場合単価が他の二人に比べて低く、次第に資金繰りが悪化していった上に体調を崩して治療費がかさみ、受け付けた注文に対応できなくなってしまいました。これが、彼がコレクターから詐欺師と目される所以です。

WWEとの契約はその後もしばらく続きましたが、徐々にミリカン氏に取って代わられ2014年にスピナーベルトが引退した事でWWEとの関係は途絶えました。現在は少しずつコレクターからの注文への納品をしているようです。

ちなみに、

2ch「チャンピオンベルトスレ」の過去ログを読むとアントニオ猪木氏のNWFベルトのレプリカが発売された当時の書き込みで「初のJ-Marレプリカだ」との書き込みがあります。でもこれ、誤情報なんです。NWFベルトは遅くとも猪木氏が獲得した1973年から使われていましたが、マーシャル氏はおそらく1990年代からチャンピオンベルト事業を始めたはずなので間違いなくマーシャル氏ではありません。さらに、開始当初は浅いエッチング処理のベルトしか製作していなかったのでNWFのような立体的なベルトは作れませんでした。

では、いったい誰が造ったのでしょうか?その答えは次回の職人列伝で!


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