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ベルト職人列伝 第2回 デイヴ・ミリカン(Dave Millican)

今回はレジー・パークス氏の弟子にして現在のチャンピオンベルト界一の売れっ子、「エース・オブ・ベルト」デイヴ・ミリカン氏です!

ジェリー“ザ・キング”ローラーの出身地であるテネシー州メンフィスで育った彼は子供のころからチャンピオンベルトに魅了され、段ボールやガムテープで好きなベルトを作っていたそうです。

大人になった彼は刑務官として働きながらもチャンピオンベルトを作っていたところパークス氏の目に留まり、弟子としてチャンピオンベルト造りを教わりました。現在ではパークス氏と秘書兼デザイナーのリコ・マン氏とともに有限責任会社を設立し、チャンピオンベルト製作に精を出しています。

今年の5月23日にはアメリカのテレビ局CNNにも取り上げられました。(記事はこちら

その中で年間60から70本のベルトを出荷していると発言しています。月5~6本、週1.15~1.35本の計算になります。休日や団体ベルトの修理なども考慮に入れるとコレクター向け出荷は多くても月に2、3本ほどでしょうか。ニッチな市場とはいえ結構少ないですね。

7月のインタビュー記事(記事はこちら)では常に100件以上もの案件を抱えていると発言しています。変な話ですが、仮に50%前払い、50%完成時払いとして安く見積もっても5万ドル規模の余剰資金が常にあるというのはスゴイですね

ところで、以前こんな記事を書きました→WWE内のベルト職人円グラフ

今年の8月にWWEがロゴを変更した後からはユナイテッド・ステイツ王座ベルトもミリカン氏が担当していますので、WWEのチャンピオンベルトは全てミリカン製ということになります(WWE王座のプレートは違うと思います)。

WWEはテレビ用、地方巡業用、予備など1種類のベルトにつき数本を常に用意して、1本が破損しても他のキレイなベルトをファンの前に出せるようにしています。その陰には包括的な契約のもとで修理に励むミリカン氏の努力があるんですね。

最近ではWWEなどとの契約に押され、コレクター発注のベルト製作が遅れており、今注文しても完成まで少なくとも2、3年は掛かるといわれています。J-Marとは違って資金繰りには困ることはないとは思いますが、やはり心配ですね。

「なぜ製作が遅れているのか」を作業工程の観点から考察した記事を掲載予定ですので、興味ある方はぜひお読みになってください!

次回はJMarことジョー・マーシャル(Joe Marshall)です!

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